美容師の日常（仕事編）

忙しい月、普通の月、暇な月を分かりやすく数値にしたものです。
この数値を参考にして月間目標や営業戦略を決めたりします。

下の表は、ある架空のサロン”Ａ店”の年間売上です。パッと見て想像できるのは、、、「スタッフは3〜5名くらいのサロンかな？」「1月は暇だけど3月は多いな、卒入学関係かな？」「へぇ〜11月より9月の方が暇なんだ！」なんて、勝手に売上の雰囲気だけで見てしまいます。
これを、雰囲気ではなく、もう少し正確に見れるようにしてみましょう。

単位.万	1月	2月	3月	4月	5月	6月	7月	8月	9月	10月	11月	12月	合計
売上	151	162	203	183	181	185	196	183	165	178	171	214	2172

では、季節変動指数を出してみます
Ａ店の月別売り上げと合計売り上げをもとに、、
�@月の平均売上を出します・・・合計（2172）÷月数（12）＝平均売上（181）
�Aそれぞれの月の売上を平均売上で割っていきます・・・例（1月、151÷181＝0.8342）
�B1月から12月まで計算し、見やすいところで四捨五入して”指数”として表に加えます
この指数を、季節変動指数といいます
こうすると、平均売上を数値の1.00として見た場合に、それぞれの月がどれくらい上下しているのか分かりやすくなります。「1月って平均月の83％しかないんだ」「5月の売り上げが平均値なんだ」などと。

	1月	2月	3月	4月	5月	6月	7月	8月	9月	10月	11月	12月	合計
売上	151	162	203	183	181	185	196	183	165	178	171	214	2172
指数	0.83	0.90	1.12	1.01	1.00	1.02	1.08	1.01	0.91	0.98	0.94	1.18

今度は、翌年度の月別目標売上を出してみましょう
（前もって、年間目標売上を決めておく必要があります。今回は2,500万を目標としておきます）

�@目標の平均売上を出します・・・年間目標（2500）÷月数（12）＝月間平均目標（208.3）
�Aそれぞれの月の指数に月間平均目標を掛けていきます・・・例（1月、0.83X208.3＝173）
�B1月から12月まで計算し、見やすいところで四捨五入して”目標”として表に加えます
このようの、季節変動指数を使うと月間目標が簡単にだせます。
※目標の合計が2494となり2500になっていませんが、これは途中で四捨五入をした為です。目標設定の時点では細かい数値を出さなくても問題ありませんので、足りない数値は適当な月に振り当てて下さい。

年間目標売上2500　　　平均売上208.3/月
	1月	2月	3月	4月	5月	6月	7月	8月	9月	10月	11月	12月	合計
指数	0.83	0.90	1.12	1.01	1.00	1.02	1.08	1.01	0.91	0.98	0.94	1.18
目標	173	187	233	210	208	212	225	210	190	204	196	246	2494

営業戦略について

営業戦略については、季節変動指数だけではなく、他に総客数・客単価・スタッフ数等も合わせて考えないといけないので単純ではありませんが、とりあえず考え方だけでも参考にして下さい。

・暇な月・・・季節変動指数が1.00より大きく下回っている月（0.83  0.90  0.91  0.94等）
閑散期はもちろん客数アップです。来店サイクルを縮める企画を盛り込んだDMやSNSの発信、または新規獲得の紹介イベントなど。新規のお客様へはカウンセリングの時間も十分に取れるかと思います。

・忙しい月・・・季節変動指数が1.00より大きく上回っている月（1.12  1.08  1.18等）
繁忙期は客数を増やすよりも単価アップが良いと思います。追加メニューのアプローチや、メニューのグレードアップも良いかと思います。また店販の成果が出しやすい時期でもあります。

・普通の月・・・季節変動指数が1.00に近い月（1.01  1.00  1.02  1.01  0.98等）
売上が平均に近い月は、お客様が飽きないように季節メニューの提案はいかがでしょう？春先から紫外線対策、梅雨はくせ毛対策、夏はダメージ防止やデオドラント、秋は乾燥対策。ありきたりの考え方ですが、ディーラーさんに聞けば、適したものを紹介してくれると思います。

ということで、季節変動指数とは、サロンを営業していく上で、いろいろな事を決めていく為の指針の一つとなります。

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