TOP 仕事編 プライベート編 商品

美容師の日常(仕事編)

 
2021/06/03 - 似あう髪(その3)・・・「顔の形にあった髪型にして下さい」
 

「似あう髪にして下さい」って注文される時、人によって、似あう髪の意味が違うようです。
似あう髪の意味が「顔の形にあった髪型にして下さい」だった場合。

今はあまり見なくなったけど、以前は週刊誌やファッション雑誌に、
必ずと言っていいほど「顔の形に合った髪型の選び方」という特集が組まれていました。

丸顔に似あう髪型は、、、
四角顔に似あう髪型は、、、
三角顔に似あう髪型は、、、などと

その特集を見たお客様が、「私は○○顔だから、これにしないと、、、」
などと、結構話も盛り上がったりしてました。

でも私は、この「顔の形に合った髪型の選び方」というマニュアルを
あまり参考にした事がありません。
なぜなら、雑誌によって書いてる内容が違ってたからです。

当時は、結構たくさんの雑誌が特集してたので
それらの雑誌を何冊も買って来て同時に開いて見比べてみると、
こっち雑誌では、丸顔には○○が似合うって書いてるのに、
そっちの雑誌では、四角顔にも○○が似合うって書いてたりして、
意外といい加減だなぁなんて思ってました。

それに、顔型の診断ですが、お客様は自分の顔を過小評価しがちです。

「私は丸顔だから」と言ってるお客様の顔を見ても、
私から見ると「えっ、どこが?普通じゃん」と思う事が多くあります。
「よ〜く、よ〜く見ると確かに丸く見えるなぁ」くらいでは標準顔でいいと思います。

私が、お客様の顔型を丸いとか四角いとか判断する基準は
パッと見の第一印象です。パッと見で「んっ!丸い」と瞬時に感じたら本当に丸いと思いますが
よ〜く見ないと分からないくらいだったら気にもかけません。

実際に大切なのは顔型ではなく、仕上がりのシルエット(輪郭)です。
ずいぶん昔、カットの講習会などに出席すると、
「造形美」「似合わせ」と称しながら、「顔と髪型を合わせて卵型に仕上げましょう」
なんて習った事もあります。

近年では卵型からひし形に移行しているようです。

2005〜2006年頃の美容専門雑誌でカリスマ美容師さんが「ひし形シルエット」を提案されていて、
2020年のテレビ番組「この差って何ですか?」でも取り上げられていたので、
もうしばらく、ひし形シルエットで良いのではないでしょうか?

ていうか、卵型をほんの少し強調すればひし形なので、基本は昔から変わってないような気がします。

○ひし形の上のとんがり部分は頭頂部のボリューム、これがないとヘアスタイルが貧弱に見えたりします。
  50代以上になると、このボリュームが若さを表現します。

○両サイドのとんがり部分は、ヘアスタイルの動きや軽さ、華やかさ、イメージを表現します。

○下のとんがり部分は、ヘアスタイルを引き締め、小顔効果を出します。

完璧にひし形にならなくても良いんです。なんとなくそういう雰囲気になってればいいし、
シルエットが変に見える部分があれば、そこを直せば良いだけです。

 

Copyright(C)2013 美容室クーパー All rights reserved